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2014年7月 7日 (月)

≪声の幽韻≫松平頼則から奈良ゆみへの書簡 47

松平頼則氏に関しての奈良ゆみさんの所蔵する手稿など 31
(「松平頼則氏から奈良ゆみさんへ送られた手紙Fax」  第30回)。


<2001年9月10日>

Chère Yumi !
あの作品の原題は
Trois Mélodies anciennes du Japon
Japonを付けたかったので、日本語題では
古い日本の三つの歌
○或いは 三つの古い日本の歌  のどちらかがいいと思います。
         ↓
     この方がいいようです。
 
取り急ぎréponseまで
Je suis sûr que cela réussi   
Yoritsune


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(編者注/Chère Yumi は、かわいいゆみ。
Trois Mélodies anciennes du Japonは、フランス語の作品目録では3 Mélodies anciennes 1999となっている。日本語の題名はCD「声の幽韻 松平頼則作品集Ⅲ」にも『三つの古い日本の歌』(1999)とある。「Ⅰ.催馬楽  美濃山」「Ⅱ.朗詠 紅葉」「Ⅲ.声明 陪臚」。CDにはⅠとⅢが収録されている。
Réponseは、返信。「取り急ぎお返事まで」。
Je suis sûr que cela réussiは、「私はそれが成功したと確信しています」)。



Jpg2

(墨譜の例)

<2001年9月14日>

Chère Yumi !
机の上を整理していたら、雅楽に使われている墨譜集が見つかったので送ります。
墨譜は声の軌跡を精しく図解してあり、声の軌跡を追及するための貴重な資料です。
メシアンが日本に来た時、宮内庁の雅楽を一緒にききましたが、資料を見て最も興味を示したのが墨譜でした。
お送りした墨譜集の中には、催馬楽の美濃山も朗詠の紅葉も入っています。
墨譜を現在の譜面に書きかえるのは、むづかしい作業ではありません。
知っておくと便利です。そのうちモデルを示しましょう。
取り急ぎ以上
Solo VoiceのProgramme ありがとう
Je t’aime toujours
Yoritsune

Photo

(墨譜の例)

(編者注/墨譜は「はかせ」と読み、声明(しょうみょう)や雅楽の記譜で、旋律を表示する記号。歌詞の各文字の左側に記し,折線・曲線によって旋律の動きを表す。広義には謡曲などの胡麻点(文字の右側)をも含めて言う。西洋のネウマに当たる。
「催馬楽の美濃山」は『三つの古い日本の歌』第1曲になっている。「朗詠の紅葉」は同じく第2曲。


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(墨譜の例)

メシアンはフランスの作曲家オリヴィエ・メシアン(1908-1992)。1962年に来日。以下の3つの催しが開かれた。
7月4日、『トゥランガリラ交響曲』(日本初演)小澤征爾指揮NHK交響楽団、イヴォンヌ・ロリオ(ピアノ)本荘玲子(オンド・マルトノ)。7月6日、『幼な児イエズスへの20のまなざし』 イヴォンヌ・ロリオ(ピアノ)、『アーメンの幻影』イヴォンヌ・ロリオ、オリヴィエ・メシアン(ピアノ)。6月29日、『オリヴィエ・メシアン講演会』 第1部:リズムの研究 第2部:鳥の歌の記譜法。

それら演奏会、講演会が開かれた東京だけではなく日本の各地を訪れ、軽井沢では野鳥の声を採譜。帰国後に書かれた『七つの俳諧』(1962)は日本旅行の印象が反映されている。
導入部 (Introduction)
奈良公園と石灯籠 (Le parc de Nara et les lanternes de pierre)
山中湖-カデンツァ (Yamanaka-cadenza)
雅楽 (Gagaku)
宮島と海中の鳥居 (Miyajima et le torii dans la mer)
軽井沢の鳥たち (Les oiseaux de Karuizawa)
コーダ (Coda)


Images


メシアンと松平頼則(1907-2001)は同世代であり、互いに認め合う作曲家どうしだった。松平は彼のために『ソプラノとピアノのための「エレジー(オリヴィエ・メシアンのために)」』、『ソプラノとオーケストラのための「レクイエム(オリヴィエ・メシアンの思い出に)」』を書いている)。
Je t’aime toujoursは、いつもあなたを愛しています)。


(それではまた、次回更新時に)。

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